
AI研究の限界と突破、同時進行中
朝の出汁版(通勤2分)
- ポイント1: @id_1729448229752934400が指摘するように超高難度タスクを突破するモデルが登場する一方、@ImAI_Eruelは生物学研究への実用でほぼ使えないレベルの制限を確認しており、能力と安全制約の非対称な進化が業界で同時に起きている。
- ポイント2: 使う側として知っておくべきは、モデルの「できる」と「やらせてもらえる」は別物であり、用途ドメインによって制限の強度が大きく異なるという現実で、生物学・医療など規制リスクの高い領域では特に事前の検証が必要になっている。
- ポイント3: @GoogleDeepMindの最新発表ページを起点に、自分が使いたい領域でどこまで動くかを実際に確認してから判断するのが、現時点では最もコスパの高いアプローチです。
出汁の素(深読みモード)
これって結局どういうこと?
AIの「できる」と「やらせてもらえる」は、今まさに別々のスピードで進化している。一方では、超高難度タスクを突破するモデルが登場しているという報告が出ている(@id_1729448229752934400)。もう一方では、生物学研究の議論を試みたところ大半の入力が弾かれ、研究用途では「ほぼ使えないレベル」という制限が確認されている(@ImAI_Eruel)。要は、モデルの能力と安全制約が非対称なペースで進んでいる、という状況だ。能力は上がっても、特定のドメインでは制限がむしろ厳しくなっているケースがある。使う側が最初に把握すべきなのは「そのモデルは何ができるか」よりも「自分が使いたい領域で、どこまで動くか」という問いになってきている。
なぜこのタイミングで重要?
モデルの性能評価は、ベンチマークスコアや「超難問を解いた」という話題で語られることが多い。しかし実務で使う側にとって重要なのは、そのスコアが自分のユースケースに直結するかどうかだ。
今回の話で興味深いのは、生物学研究という「アカデミックで正当な用途」でも、安全フィルターが強く働いて実質的に機能しないケースが確認されている点。医療・生命科学・化学など、潜在的リスクがあると判断されやすい領域では、モデルの能力とは無関係に、制限の壁が先に来る構造になっている。
Claudeが厳しすぎる?安全策の実態でも触れているように、安全制約の強度はモデルごと・領域ごとに大きく異なる。「あのモデルが優秀らしい」という情報だけで乗り換えを判断すると、特定ドメインでは想定外の制限にぶつかるリスクがある。
また、AIは研究者になれるか?最新評価の実態で整理したように、研究用途での実用性は「知識があるか」と「それを出力できるか」の両方が揃って初めて成立する。能力評価と制約評価は別軸で見る必要がある。
使う側として知っておくべきは、今後もこの非対称な進化は続くという前提で動くこと。「最強モデル」の情報を追いかけることよりも、自分の用途で実際に動くかを手元で確かめる習慣のほうが、現時点では判断精度が高い。
具体的に始めるなら
まず自分のドメインで制限の深さを確認する
触りたい人は、まず自分が使いたい用途を一つ決めてから複数モデルで同じプロンプトを試すのが最もコスパの高いアプローチ。「モデルAが優秀」という評判は、自分のドメインでは関係ない可能性があるため、用途ドメインを固定した比較が有効。
具体的には以下の順で確認する:
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ChatGPT(GPT-4o):無料枠あり。chat.openai.com から即試せる。生物・医療系でどこまで回答するかを確認する起点として使いやすい。
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Claude(Anthropic):claude.ai から無料プランで利用可能。今回話題のClaudeは制限の強さが話題になっているモデル。自分のユースケースで同じ質問を投げて、どの程度の制限がかかるかをそのまま見るのが手っ取り早い。
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Gemini(Google DeepMind):gemini.google.com で無料利用可能。今回@GoogleDeepMindが最新発表ページを公開しており、能力面の更新情報はそこから確認できる。生物・研究系ドメインでの挙動をClaude・GPTと横並びにすると差が見えやすい。
制限の「深さ」を測るプロンプト設計のコツ
単に「〇〇について教えて」で終わらせず、「研究論文の議論として」「学術的な文脈で」などの文脈を添えてみる。弾かれる場合はエラーメッセージの内容も記録しておくと、どのレベルで制限がかかっているかの手がかりになる。制限には「回答拒否」「内容のぼかし」「免責付き回答」など複数のグラデーションがある。
制作・営業・分析ユーザーへの応用
生物学研究から遠い用途であっても、この確認習慣は応用が利く。たとえば競合他社名を含む分析、特定業界の価格交渉、法的グレーゾーンに近いコピー生成なども、ドメインによって制限の強度が異なる。「使いたい用途 × 複数モデル比較」を月に一度程度やっておくと、制限の地図が自分の中で更新されていく。
よくある疑問
Q. 生物学研究でAIが弾かれるのは、そのモデルが弱いということ?
そうではない。今回@ImAI_Eruelが確認したのは「能力の問題」ではなく「安全制約の問題」。モデルが知識を持っていても、出力を許可しないように設計されているケースがある。生物・化学・医療などのドメインは、デュアルユース(悪用可能性)のリスクから制限が強く設定されやすい領域。モデルのスペック表には現れない部分なので、用途ごとに実際の挙動で確かめる必要がある。
Q. 「超高難度タスクを突破」とは具体的にどういうこと?
元の投稿には詳細な説明がなく、現時点では内容を特定できない。「超高難度タスク」の定義はモデルやベンチマークによって異なり、コーディング・数学・論理推論など複数の軸がある。発表内容を読む際は「何のタスクで、どの評価基準で突破したか」を確認するのが判断の基本。スコアの数字だけで実用性を判断しないことが重要。
Q. 制限が強いモデルは避けるべき?
一概にそうではない。制限の強さはトレードオフで、安全性・信頼性・コンプライアンス面では制限が強いモデルのほうが適している場面もある。問題は「自分のユースケースと制限の範囲がマッチしているか」であり、制限の強弱そのものではない。用途ごとにモデルを使い分けるのが現実的なアプローチとして機能しやすい。
もう一歩踏み込みたい人へ
API経由でアクセスする場合、UIよりも制限の挙動が変わるケースがある。特にシステムプロンプトで用途・文脈・利用者属性を明示することで、フィルターの動作が変化することが公式ドキュメントでも言及されている。研究・学術目的であることをシステムプロンプトに明記する方法は、APIを使う場面では試す価値がある。
AnthropicのClaudeであれば、Constitutional AIやAcceptable Use Policyが制限設計の背景にある。どの領域がどういう理由で制限されているかは、これらのドキュメントを読むと判断軸が整理できる。
OpenAIのUsage Policiesも同様に公開されており、禁止カテゴリの定義が具体的に記載されている。複数モデルのポリシードキュメントを横断して読むと、「どのモデルがどのドメインに強い制限を持つか」の地図を自分で作ることができる。
自動化との組み合わせでは、制限に引っかかった場合のフォールバック先を別モデルに設定するマルチモデル構成が有効な場面がある。LangChainやDifyを使えば、特定の応答パターンを検知した際に別モデルへルーティングする仕組みをコードなしに近い形で構築できる。制限の非対称性を逆手に取り、領域ごとに最適なモデルを割り当てる設計を考えるのが、現状の実用上の打ち手になる。
元になったツイート
claude fable 5、ヤバすぎる 超高難度のタスクを突破しやがった
これは手元で、JAISTやその他私が知っている研究者のプレスリリースが出ている生物学研究の簡単な議論させようとしたところほとんど弾かれているのを確認しているので、たぶん生物学研究に使うのはほぼ無理なレベルではないかと思います。 https://t.co/fI5MzIvbma
Find out more → https://t.co/YKGiotLVZh https://t.co/1xf06Z1Ny5
参照ソース
- [X]@id_1729448229752934400: claude fable 5、ヤバすぎる 超高難度のタスクを突破しやがった→ twitter.com/id_1729448229752934400/status/2064…
- [X]@ImAI_Eruel: これは手元で、JAISTやその他私が知っている研究者のプレスリリースが出ている生物学研究の簡単な議論…→ twitter.com/ImAI_Eruel/status/2064724968408305…
- [X]@GoogleDeepMind: Find out more → https://t.co/YKGiotLVZh https://t.…→ twitter.com/GoogleDeepMind/status/206474106409…
