
AIツール、35歳以上にも急速に広がる
朝の出汁版(通勤2分)
- ポイント1: これまでAI活用が進んでいなかった中堅・シニア層の顧客や同僚も、AIを使った施策・提案を当たり前として受け取る時代になりつつある。
- ポイント2: 2026年初頭にChatGPT(対話型AIツール)の利用者が急増し、35歳以上の伸びが最も大きく、男女差も縮まり「一部の若者だけのもの」ではなくなった。
- ポイント3: ターゲット設定やメッセージ資料でAIを使った提案を「全年齢・全性別向け」として見直し、AI前提のコミュニケーション設計に切り替える。
出汁の素(深読みモード)
これって結局どういうこと?
ひとことで言うと、「AIはもう若者だけのものじゃなくなった」というニュースです。
2026年の年明けから、ChatGPTの利用者数がぐんと伸びたんですが、特に目立ったのが35歳以上の層。これまでAIって「デジタルネイティブな若い人たちが使うもの」というイメージが強かったですよね。でも今回のデータを見ると、それが崩れてきています。しかも男女差も縮まっていて、特定の属性に偏らず、幅広い層にAIが普及しつつある、という流れが見えてきました。
マーケターとして聞いてほしいのは、これが「ツールの話」ではなく「お客さんや社内の人たちの行動が変わった」という話だ、ということです。ターゲットとなる顧客も、提案を聞く上司や同僚も、AIを前提として日常を過ごし始めている。そのことが、これからのマーケティング設計に大きく関わってくるんです。
なぜこのタイミングで重要?
マーケターにとってなぜ重要?
① 「AIを使ったこと自体」が差別化にならなくなる
少し前まで、「AIで制作コストを削減しました」「AIで分析の精度が上がりました」と言うだけで、社内外から「すごい」と思われることがありましたよね。でもこれからは違います。顧客も、クライアントも、上司も、AIを自分で使い始めているんです。
つまり「AIを使った」という事実そのものは、もはや評価されにくい。重要なのは「AIを使って何を実現したか」「どんなアウトカムを出したか」という中身の話になってくる。競合他社も当然AIを使っている前提で戦略を考えないといけない時代になった、ということです。OpenAIが「AI導入支援会社」を設立、企業の本格活用が加速という動きとも連動していて、企業レベルでのAI活用がいよいよ本格化してきていますよね。
② ターゲット設計の「AI前提」への見直しが急務
35歳以上の利用増加は、マーケターにとって非常に実務的なインパクトがあります。たとえば、40代・50代向けの商品・サービスを扱っている場合、そのお客さんもAIを使って情報収集や比較検討をしている可能性が高くなってきました。
これまでのペルソナ設計では、「この年齢層はデジタルに不慣れ」「AIより人の説明を好む」という前提を置いていたケースもあったはずです。でも今は、それが実態とズレ始めている。顧客ジャーニーの中に「AIで検索・比較した」というステップが当たり前に入ってくる。SEOやコンテンツ設計もAIに読まれることを意識しないといけない段階に来ています。
③ 社内提案・コミュニケーションも「AI前提」になっていく
上司や他部署の人たちも、AIを使い始めているということは、社内プレゼンや提案書の作り方にも影響します。「AIで作った資料っぽい」という見え方への評価が変わってきますし、逆にAIを活用していないと「なんで使ってないの?」という空気になる場面も出てくるかもしれません。
社内でのAI活用の議論については、AI活用の「信頼できる人だけ」戦略が加速の話も参考になります。誰にどこまでAIの活用範囲を広げるか、という組織的な判断が求められ始めている流れと重なっています。
具体的に始めるなら
今週中にやってみること
【優先度★★★】自社のターゲットペルソナを「AI利用前提」で見直す(所要時間:1〜2時間)
今持っているペルソナや顧客像に「AIをどう使っているか」という項目を追加してみてください。特に35歳以上がターゲットに含まれているなら、情報収集や比較検討のフローにAIが入っている可能性を想定しましょう。「AI経由で自社商品にたどり着くとしたら、どんな質問をされるか?」を考えるだけで、コンテンツ設計のヒントが出てきます。
【優先度★★☆】今月の提案資料・メッセージングを「全年齢・全性別」目線で確認する(所要時間:30分)
手元にある直近の広告コピーやLP、提案書を見返して「若者向けのAI感・デジタル感を出しすぎていないか」を確認してみましょう。35歳以上の人が見ても違和感なく、むしろ共感できる言葉になっているか。ちょっとした見直しで刺さる層が広がることがあります。
【優先度★☆☆】競合のコンテンツ・広告をAIで分析してみる(所要時間:30分〜1時間)
ChatGPTなどを使って、競合ブランドのメッセージや訴求軸を整理してみてください。「AIを使って競合分析をする」という体験自体が、AI前提のマーケティング思考を鍛える練習にもなります。まず自分が使い倒すことが大事ですよね。
よくある疑問
よくある疑問
Q. 「35歳以上が増えた」といっても、自分のターゲットは20代中心なので関係ない気がします。
A. 実はそうでもないんです。20代がターゲットでも、購買決定に関わる人(親、上司、パートナーなど)は35歳以上のケースが多いですよね。特にBtoB商材や高単価商品の場合は、最終的な意思決定者が35〜50代ということも多い。その人たちもAIで情報を取っている、ということは知っておいて損はないです。
Q. 「AI前提のコミュニケーション設計」って具体的に何をすればいいんでしょう?
A. 難しく考えなくて大丈夫です。まず一つは「AIに検索されやすいコンテンツを作る」こと。AIが回答を生成するとき、信頼性の高い明確な情報源を参照します。FAQページや解説記事を丁寧に作っておくことが、AI時代のSEOにつながります。もう一つは「人の言葉で書かれた、具体的なストーリーや事例を増やす」こと。AIが生成した文章が溢れる中で、実体験や具体性のある言葉は逆に目立ちます。
Q. AIの普及が進むと、マーケターの仕事は減りますか?
A. 「単純な作業」は確実に減ります。でも「何を伝えるか」「誰に届けるか」「なぜそのメッセージか」という判断は、むしろ重要性が増しています。AIが当たり前になればなるほど、人の判断・センス・文脈読みの価値が上がっていくんです。AIが自分の代わりに仕事を進める時代へという流れの中でも、マーケターに求められるのは「AIに何をさせるか」を設計できる力ですよね。
もう一歩踏み込みたい人へ
もう一歩踏み込みたい人へ
今回のデータが示しているのは、「AIの普及曲線がメインストリームに入った」というサインです。技術普及の文脈でよく使われる「キャズム理論」で言えば、アーリーアダプター層を超えて、アーリーマジョリティ・レイトマジョリティへの移行が始まっている段階と見ることができます。
マーケティング戦略として考えるなら、「AI活用を前提とした顧客行動モデル」を自社なりに更新していくことが次のステップです。具体的には、カスタマージャーニーマップの見直し、AI検索(ChatGPTやPerplexityなど)での自社ブランドの露出確認、コンテンツのAI可読性(構造化・明確な見出し・事実ベースの記述)の強化などが挙げられます。
また、OpenAIが発表している利用動向レポートは今後も定期的にチェックする価値があります。どの業種・年齢層・用途でAI活用が伸びているかを把握することが、ターゲット戦略のアップデートに直結するからです。元情報のURL(https://openai.com/signals/research/2026q1-update)は一次情報として手元に置いておくといいですよ。
参照ソース
- [RSS]How ChatGPT adoption broadened in early 2026→ openai.com/signals/research/2026q1-update
