AIが進むほど「古い作品」と「長生き」が資産になる
朝の出汁版(通勤2分)
- ポイント1: 生成AIの高度化により、新作コンテンツの希少性が下がる一方、AI学習以前の時代に生まれた作品・データの希少価値が上昇するという見方が業界内で広がっている(@id_253565830)。
- ポイント2: 医師・発信者の@_daichikonnoは「今後10〜20年で生成AIが創薬を革新し、平均寿命が100歳を超える可能性がある」と指摘しており、AIを使い倒す側として「その恩恵を受けるまで健康を保つ」こと自体が戦略的判断になりつつある。
- ポイント3: 「AIが進化しきった未来まで生き残る」という長期視点を持つなら、今から自分の健康管理・情報収集習慣をAIツールで最適化する実験を始めてみる価値がある。
出汁の素(深読みモード)
新作コンテンツの「希少性」が崩れていく構造
生成AIの精度が上がるほど、テキストでも画像でも動画でも「それっぽいもの」を誰でも大量に出力できるようになる。この流れが続くと何が起きるか。新しく生まれる作品の希少性が、構造的に下がっていく。
注目したいのは、これが「品質の問題」ではないという点だ。AIが生成した作品の品質がどれだけ高くなっても、「生成可能であること」自体が希少性を損なう。希少性とは量の問題であり、再現可能性の問題だからだ。
一方で、AI学習以前の時代に生まれた作品——つまり人間の試行錯誤や文化的文脈の堆積から生まれたもの——は、「AIが生み出せない時代のもの」という属性そのものが価値の根拠になりうる。ヴィンテージ家具やフィルム写真が一定の価値を持ち続けているのと構造は似ている。業界ではこの非対称性を指摘する声が広がっている(@id_253565830)。
使う側の視点で言い換えると、「今後何かを作って資産にしようとしている人」にとっては、「AI以前の人間的蓄積をどう組み込むか」が差別化の論点になってくる。コンテンツの量で勝負する戦略は、AIが本格化するほど機能しにくくなっていく。
AIが創薬を変える——「生き残る」こと自体が戦略になる理由
医師の今野大地氏(@_daichikonno)は、「今後10〜20年でAIが創薬を革新し、平均寿命が最低でも100歳を超える可能性がある」と発信している。がんをはじめとする多くの疾患に対して劇的に効く薬が発見されるシナリオを、医師として現実的に見ている、ということだ。
この主張を「楽観的すぎる」と切り捨てるのは簡単だが、使う側の視点で整理すると別の読み方ができる。AIが研究・開発の速度を数十倍に引き上げている領域は実際に存在し、創薬・タンパク質解析・臨床試験設計などはその筆頭だ。AlphaFoldによるタンパク質構造予測が製薬研究を変えたのは、すでに事実として定着しつつある。
今野氏が強調しているのは「その恩恵を受けるまで健康を保て」というシンプルなメッセージだ。AIツールを使い倒す側の人間にとって、これは「未来の自分をどの状態で迎えるか」というリソース配分の問題でもある。
「AIXデザイナー」時代、この1年が分岐点になるでも触れたが、AI時代に「使う側」であり続けることには、継続的に学習し、動き続けられる状態を保つことが前提になる。その意味で、健康管理は「AI戦略」の外にある話ではない。
「長く生き残る」前提で逆算すると、今何が資産になるか
2つの論点を重ねると、一つの問いが浮かぶ。「AIが進化しきった未来に、自分は何を持っていたいか」。
コンテンツの観点では、AIが大量生成できないもの——個人の経験の堆積、特定コミュニティ内での信頼、身体性や感情を伴うアウトプット——が相対的に価値を持ちやすい。文章・画像・動画の「量産」に時間を使うより、「自分しか持てない文脈」を育てることに時間を使う判断も出てくる。
健康の観点では、10〜20年後のAI創薬の恩恵を受けられる状態でいることが、長期的なリターンにつながりうる。これを「遠い話」と感じる人も、「AIが進化し続けることを前提に行動する」という思考様式は、すでに実用的な判断基準になっている。
注目したいのは、この2つの資産(コンテンツの文脈・身体の状態)は、どちらもAIに代替させにくいという共通点を持っていることだ。AIツールを最大限使い倒しながら、AIが代替できないものを育てる——これが「使う側」としての長期戦略の骨格になりつつある。
今週試せる具体アクション:自分の「AI非代替資産」を棚卸しする
抽象的な議論を行動に落とすなら、まず自分の手持ちリソースを整理するところから始められる。
ステップ1:「AIが量産できないもの」リストを作る ChatGPTやClaudeに「私の経験・スキル・人間関係のうち、AIが代替しにくいものを整理してください」と問いかけてみる。インプットとして、自分の職歴・得意領域・よく相談される内容などを渡すと具体的な出力が得られる。
ステップ2:コンテンツの「生成可能性」を確認する 自分が今作っているコンテンツ(SNS投稿・資料・動画など)をAIに渡して「これと同じものを再現してください」と指示してみる。高精度で再現されるなら、希少性の軸では差別化しにくい。再現できない要素が何かを確認するのが目的だ。
ステップ3:健康管理にAIを使い始める 具体的には、睡眠・食事・運動のログをAIに渡して傾向分析を依頼するところから入れる。Apple HealthやGoogle Fitのエクスポートデータ、あるいは手書きのメモでも構わない。「長期的に動き続ける自分」を設計する起点として使える。
今すぐ全部やる必要はない。「自分の非代替資産はどこか」という問いを持つことが、最初の一手になる。
「古い作品・経験」の再評価をAIで加速する方法
使い倒し型の視点で一歩踏み込むなら、「AI以前の資産」を発掘・整理すること自体にAIを使う逆説的なアプローチがある。
具体的には、過去に書いたブログ・日記・メモ・作品、あるいは自分のSNS投稿の全履歴をAIに渡して「ここにある独自の視点・経験・表現を抽出してください」と指示する。NotebookLMやClaudeのプロジェクト機能を使えば、大量のドキュメントを横断的に分析できる。
この作業で出てくるのは、自分が「当たり前だと思っていた」が他者には希少に見える知識や文脈だ。それをコンテンツの種として再活用したり、「自分の文脈」として言語化しておくことが、AI量産時代の差別化の素地になる。AIエージェント118製品時代、勝つのは「文脈」を持つ側で整理したように、AIの精度が上がるほど「誰が使うか」「何を文脈として持っているか」が出力の差を決める。古い資産の棚卸しは、その文脈を作る最短ルートになりうる。
元になったツイート
生成AIの技術が高まっていくほど、新しく産まれる作品の価値が下がっていき、古い時代の作品の価値ばかりが上がっていく
「この先10-15年の間、心身の健康を維持することが極めて重要」なのは、生成AIの進歩により、 「がんをはじめとする非常に多くの病気に対して劇的に効く薬が発見される可能性が十分にある」と考えているからです。 医師として、人類の平均寿命は最低でも100歳を優に超えると予想しています。 https://t.co/sqwnPEHNGC https://t.co/axgubTRG8V
「この先15-20年」が非常に重要な理由」はこちら。 https://t.co/FH9NwsO7VL
参照ソース
- [X]@id_253565830: 生成AIの技術が高まっていくほど、新しく産まれる作品の価値が下がっていき、古い時代の作品の価値ばかり…→ twitter.com/id_253565830/status/20916162135250…
- [X]@_daichikonno: 「この先10-15年の間、心身の健康を維持することが極めて重要」なのは、生成AIの進歩により、 「が…→ twitter.com/_daichikonno/status/20913126182293…
- [X]@_daichikonno: 「この先15-20年」が非常に重要な理由」はこちら。 https://t.co/FH9NwsO7VL→ twitter.com/_daichikonno/status/20913128947598…
