ASADASHI
広告・集客2026.09.12·読了 2·難易度: ふつう

GoogleとAmazonが広告計測を一気に強化

朝の出汁版(通勤2分)

  • ポイント1: Googleが広告の計測スイート全体を刷新し、より速く・より精度高く成果を判断できる新機能群を発表した。
  • ポイント2: AmazonではフルファネルキャンペーンのベータがUSで始まり、これまで別々に運用していた認知〜購買の広告を一元管理できる方向へ動いている。
  • ポイント3: Google広告のダッシュボードから計測設定を見直すか、Amazon広告のベータ案内を公式でチェックしてみると動向をつかみやすい。

出汁の素(深読みモード)

計測の「精度」と「速度」を同時に上げるGoogleの新機能群

Googleが広告の計測スイート全体を刷新する新機能群を発表した。発表内容を読むと、軸になっているのは「データを速く集める」「集めたデータを正しく解釈する」この2点だ。

これまで広告主が頭を悩ませてきたのは、「どのタッチポイントが実際に成果に貢献しているか」という帰属(アトリビューション)の問題と、成果が出るまでのタイムラグだった。新しい計測ツール群は、この2つをデータ面から同時に改善しようという設計になっている。

具体的な機能の詳細はGoogleの公式ブログで順次公開されているが、注目したいのはダッシュボード側の変更だ。設定の変更が反映される速度が上がり、施策を打ってから判断を下すまでのサイクルを短くできる方向へ動いている。媒体の「測り方」が変わると、同じキャンペーンでも見え方が変わる。自分で設定を管理している人ほど、今回の変更内容を一度確認しておく価値がある。

AmazonがSP・SB・SD・DSPを「一本化」しようとしている意味

Amazon広告では、これまで認知フェーズを担うDSP、購買フェーズを担うSP(スポンサープロダクト)・SB(スポンサーブランド)・SD(スポンサーディスプレイ)が、それぞれ別の管理画面・別のロジックで動いていた。それをひとつのキャンペーン設計の中に収めようというのが、US Amazonで始まったフルファネルキャンペーンのベータだ。

業界内からは「広告運用代行だけをしている代理店は淘汰が加速する」という指摘も出ている。背景にあるのは、自動化が進んで「手動の最適化余地」が圧縮されていく流れだ。これは今回に限った話ではなく、YouTubeのDemand Gen、8月アップデートで何が変わったかでも触れたように、Googleも同様の方向へ舵を切っている。

一方、使う側の視点からは「複数の広告タイプをまとめて管理できる」ことはシンプルに有利だ。認知から購買まで一気通貫でデータが取れるようになると、どのフェーズで離脱しているかが見えやすくなる。競合広告を丸ごと分析できるツール登場のような外部ツールと組み合わせれば、全体像の把握がより精度高くできる可能性がある。

現時点はUSのベータ段階。日本展開の時期は未定だが、仕様や考え方を先に理解しておくことで、ローンチ直後に動ける準備ができる。

「測れない広告は存在しないのと同じ」という前提が、今変わりつつある

GoogleとAmazonが同時期に計測まわりを強化してきた背景には、Cookie規制・プライバシー強化の流れで「広告の効果がまともに測れない」という構造的な問題があった。ラストクリックしか見ていない計測、シリーズ途中で途切れるコンバージョンデータ、チャネルをまたぐと追えなくなるユーザー行動——これらを補うために、プラットフォーム側が自前の計測インフラを内製強化している。

注目したいのは、この動きが「代理店やツールベンダーに外注していた計測機能」をプラットフォームが吸収していく動きと重なる点だ。計測のためだけに別サービスを使っていた人は、標準機能が追いついてきたかどうかを今一度確認してみると判断材料になる。

広告の「測り方」が変わるタイミングは、戦略を見直す好機でもある。これまで「測れなかったから諦めていた」部分に手を入れられる余地が生まれてきている。

今週の具体的な確認ステップ

Google広告を使っている人は、管理画面の「測定」タブから計測設定を開き、コンバージョンアクションの設定とアトリビューションモデルが最新の推奨設定になっているかを確認するところから始められる。Googleの公式ブログ(https://blog.google/products/ads-commerce/data-strength-updates/)に新機能の概要が掲載されているので、変更のあった機能を一覧として確認しておくと漏れがない。

Amazon広告については、現時点でベータはUS向けのため、日本のアカウントからは直接触れない。ただしAmazon Adsの公式ニュースページ(advertising.amazon.com)でベータ情報が随時更新されているので、「Full-Funnel」「Sponsored」などのキーワードでウォッチしておくと動向を掴みやすい。

どちらのプラットフォームも、設定を変えた直後の数値変動に惑わされないために「変更前後の比較期間をメモしておく」習慣が重要になる。計測の仕様が変わったタイミングは、データが一時的に乱れやすい。変化を見落とさないために、変更日を手元に記録しておくことを勧めたい。

計測データを自動で引っ張る仕組みを持っている人への補足

Google広告のデータをAPI経由で取得している場合、計測スイートの刷新はフィールド名や取得できる指標の変更を伴う可能性がある。Google Ads APIのリリースノート(developers.google.com/google-ads/api/docs/release-notes)を定期チェックする習慣があると、破壊的変更に先手を打てる。

AmazonのフルファネルキャンペーンがAPI対応された場合、SP・SB・SDをそれぞれ個別に叩いていたリクエストが一本化できる可能性がある。ベータ仕様の公開情報をもとに、将来の設計変更を先読みしておく価値がある段階だ。

元になったツイート

  • US Amazonでフルファネルキャンペーンのベータ版がローンチしてますね。 これはある意味、ますます我々のようなアカウント運用代行をしている会社。特に広告運用しかしていないというような代理店は淘汰されていくんだろうなという感じはします。 もともと SA 広告(SP、SB、SD)と DSP https://t.co/b4f5OHZdVL

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