
AIが全ソフトを自動操作する時代へ
朝の出汁版(通勤2分)
- ポイント1: 専門知識なしでも、AIが分析ツールやデータ抽出作業を代わりに操作してくれる環境が整いつつあり、マーケターの手作業コストが大きく下がる可能性がある。
- ポイント2: これまでエンジニアに依頼していたソフト操作や繰り返し作業を、AIエージェント(=自律的に動く自動処理ロボット)に任せられるツールが無料公開された。
- ポイント3: 「CLI-Anything(clianything.cc)」のサイトを開いて、自分がよく使うツールが対応しているか今すぐ確認してみよう。
出汁の素(深読みモード)
これって結局どういうこと?
最近「AIエージェント」という言葉をよく聞きますよね。でも「エージェントって何?」という疑問、正直ありませんか?
今回話題になっているのは、CLI-Anythingというツールです。一言でいうと「AIがパソコン上のほぼあらゆるソフトウェアを、人間の代わりに自動で操作してくれる仕組み」なんです。
たとえばExcelのデータ整理、分析ツールでのレポート出力、スクレイピングツールでのデータ収集……これらをいちいち自分で操作しなくても、AIに「〇〇してほしい」と指示するだけで勝手にやってくれる、というイメージです。
このツールはGitHubという開発者向けサイトで公開されており、なんと35,000人以上がすでに注目しているほどの話題作。「コードを書く人だけの話」と思いがちですが、実はマーケター業務に直結する変化の予兆なんです。全体像をつかんでから、具体的な活用シーンを見ていきましょう。
なぜこのタイミングで重要?
マーケターにとってなぜ重要なの?
① エンジニアへの「お願い」が激減するかもしれない
マーケターの日常業務を振り返ってみてください。「このデータをGoogleアナリティクスから抜き出して整形したい」「競合サイトの情報を定期的に収集したい」「広告レポートを自動でまとめたい」——こういった作業、今まではエンジニアに依頼するか、自分がExcelやツールを手動でポチポチ操作するかのどちらかでしたよね。
CLI-Anyythingが目指しているのは、ソフトウェアを「AIが操作できる形」に変換することです。対応ツールさえ増えれば、マーケターが使う分析系・広告系・データ系のソフトウェアも、AIへの指示一発で動かせるようになります。これはつまり、「エンジニアへの依頼待ち時間ゼロ」という未来が近づいているということです。
以前紹介したAIへの指示コストが最大9割減という話とも通じていて、操作するツールが増えれば増えるほど、この恩恵は雪だるま式に大きくなっていきます。
② 「繰り返し作業」が自動化の対象になる
マーケターが毎週・毎月やっている定型業務——レポート作成、競合チェック、データのコピペ整理——これらは実は「手順が決まっている繰り返し作業」であることが多いですよね。AIエージェントが最も得意とするのは、まさにこういう仕事です。
CLI-Anyythingのアーキテクチャは、様々なソフトウェアに「AIが命令を送れる窓口(CLI)」を追加する発想です。対応ソフトが増えれば、マーケターが毎週消費している数時間の定型作業が、自動化の対象になる可能性があります。
③ 「コードが書けない壁」が低くなる
コードを書かなくてもできること: CLI-Anyythingの専用サイト(clianything.cc)を開いて、自分がよく使うツールが対応リストに入っているかを確認する。対応済みであれば、日本語で指示を出すだけで自動操作が試せる可能性があります。
コードが書けると有利なこと: まだ対応していないツールに自分でCLI窓口を追加したり、複数のツールを連携させた複雑な自動化フローを組んだりする場合は、Pythonの基礎知識があると大きく差がつきます。ただしこれは「できれば有利」であって、必須ではありません。
先日紹介した無料でAI作業アシストを使い倒す方法と組み合わせると、コードゼロでもかなりの範囲まで自動化を試せる環境が整いつつあります。
具体的に始めるなら
今週中にやってみること(優先順位順)
🥇 まず5分:対応ツールを確認する
clianything.cc にアクセスして、自分がよく使うツール(GoogleAnalytics、Notion、Ahrefs、SEMrushなど)が対応リストに入っているか確認しましょう。対応済みのツールがあれば、それが「今すぐ自動化できる候補」です。スクリーンショットを撮ってチームのSlackに共有するだけでも価値があります。
🥈 次に15分:自分の「毎週の定型作業リスト」を書き出す
月曜の朝に毎回やっている作業、毎週金曜に作っているレポート——これらを箇条書きで5〜10個書き出してみてください。「手順が決まっている・繰り返している・データを動かしているだけ」という条件に当てはまる作業が、AIエージェント自動化の有力候補です。このリストは後でエンジニアやAIツールに見せるときにも使えます。
🥉 余裕があれば:GitHubのスター数をウォッチする
CLI-Anyythingは現在35,000スター以上と急成長中です。GitHubアカウントを作って「Star」しておくと、更新通知が届き、対応ツールが増えたタイミングを逃しません。GitHubアカウント作成は無料で5分で終わります。
今週のゴール: 自分の定型作業リストを1枚作り、clianything.ccで対応確認まで完了させること。これだけで「AIエージェント活用の準備が整っている人」になれます。
よくある疑問
よくある疑問
Q1. 「CLI」って何ですか?難しそうで怖いんですが…
CLI(コマンドラインインターフェース)とは、マウスで操作するのではなく、文字を打ち込んでソフトウェアに指示する方法のことです。黒い画面に文字を打つあれですね。今までは人間がコマンドを打つ必要がありましたが、CLI-Anyythingが目指しているのは「その打ち込み作業をAIが代わりにやる」ということです。つまりマーケターは黒い画面を触る必要はなく、AIに「〇〇のデータを抽出して」と日本語で言えば、AIが裏でコマンドを実行してくれるイメージです。怖くないですよ。
Q2. 無料で使えるんですか?セキュリティは大丈夫?
CLI-Anyythingはオープンソース(誰でも無料で使えるコードが公開されている)なので、基本的な利用は無料です。ただしセキュリティについては注意が必要で、特に社内の機密データや顧客データを扱う場合は、IT部門やエンジニアに確認してから使うことを強くおすすめします。個人の学習目的や、公開情報の収集・整理程度であれば比較的リスクは低いですが、会社のシステムに連携させる前には必ず確認を取りましょう。
Q3. 他の「AIが操作する」ツールと何が違うんですか?
似たようなツールは増えていますが、CLI-Anyythingの特徴は「既存のほぼあらゆるソフトウェアをAI対応にする」という汎用性の高さです。特定のツール専用ではなく、「CLIが使えるソフトなら何でも対象」という発想なので、対応範囲が非常に広い。以前紹介したアンソロピックの公式AI拡張機能集のように特定サービスに特化したものとは、アプローチが根本的に異なります。どちらが優れているかではなく、「特定ツールを深く使いたいならMCP、幅広くソフトを自動化したいならCLI-Anything」という使い分けが現実的です。
もう一歩踏み込みたい人へ
もう一歩踏み込みたい人へ
今回のCLI-Anyythingが示している流れは、「AIエージェントがソフトウェアを直接操作する」というトレンドの一部です。この方向性に興味が出てきたなら、以下のキーワードで情報収集するのがおすすめです。
・MCP(Model Context Protocol) Anthropicが推進している規格で、AIとツールを接続する別アプローチです。CLI-Anyythingとは設計思想が異なりますが、「AIに外部ツールを操作させる」という目的は同じ。両者を比較することで、この領域の全体像がつかめます。
・Computer Use / Browser Use Claudeやその他のAIが「画面を見てマウス・キーボードを操作する」技術です。CLIではなくGUI(見た目の画面)を操作する点が異なり、CLI非対応のツールにも使える可能性があります。マーケターが使うWebサービスのほとんどはGUIなので、こちらの進化も要注目です。
・参考リソース: CLI-Anyythingの公式サイト(clianything.cc)にはデモ動画や対応ツール一覧があります。GitHub(github.com/HKUDS/CLI-Anything)のREADMEは英語ですが、DeepLやChatGPTで翻訳しながら読むと、具体的な仕組みのイメージがつかめます。
2〜3年後には「AIがツールを操作するのが当たり前」になっている可能性が高い領域です。今のうちに概念だけでも押さえておくと、その変化に慌てずついていけますよ。
参照ソース
- [GitHub]Free-TV/IPTV→ github.com/Free-TV/IPTV
- [GitHub]dograh-hq/dograh→ github.com/dograh-hq/dograh
- [GitHub]HKUDS/CLI-Anything→ github.com/HKUDS/CLI-Anything
